マイクロプラスチックから環境を守る

1.世界中の海でプラスチック汚染が進んでいる

いま世界中の海でプラスチック汚染が進んでいます。
世界の海を漂うプラスチックの量は、
2014年時点で3万1千トン、2050年までに約4倍の11万2千トン
になると言われています。
このころには世界の海において、プラスチックの重量が魚の重量を上回ると言われています。ますます被害が甚大化すると考えられています。

(画像:WWFジャパンウェブサイトより引用)

2.汚染の被害が生物に影響

海洋生物などにその被害が及んでいます。
下の写真は、細かくなる前のプラスチックによる生物の被害です。
アザラシの首に絡まる釣り糸です。

(画像:International Fund for Animal Welfareより引用)

次の写真は、細かくなったあとのプラスチックによる生物の被害です。
魚による誤食です。

(画像:一般社団法人環境金融研究機構ウェブサイトより引用)

その影響は食物連鎖を通じて、人間にもおよんでいます。

3.マイクロプラスチック汚染の原因

発生のプロセスを見てみると、ざっくり、
 ①ポイ捨てや風でプラスチック製品が散乱する
 ②雨や風で水路や川を通じて海へ流れでる
 ③紫外線や波の力で壊れて小さくなる
 ④マイクロプラスチックになり、魚や貝が食べることになる
こうして環境が破壊され、人間にも影響がおよぶことになります

(画像:中日新聞ウェブより引用)

4.マイクロプラスチック問題への対策

いまの私たちにできることは、大きく次のようなことになります。

 ①プラスチック生産量を減らす
 ②生分解性プラスチック、つまり自然に還る素材のプラスチックにシフトす
 ③適切な廃棄を行う、つまりリサイクルできるようにきちんとぶん別回収する
 ④道路や河川などに廃棄されているものは回収する(ボランティアごみ拾い

「①プラスチック生産量を減らす」に関しては、
ストローの廃止やビニール袋有料化やエコバッグの推進などによって、
徐々に社会的な取組がはじまっています。

「②生分解性プラスチック」 に関しては、
コストなどの問題はあるものの、すでに開発が進んで製品も存在しています。

「③適切な廃棄を行う 」に関しては、
プラスチックを適切に廃棄(分別回収など)すること、

「④道路や河川などに廃棄されているものは回収する 」に関しては、
適切な廃棄ルートから外れて、道路や河川に散乱したペットボトルやビニール袋を見つけた場合は、それらを回収することです。

放置されてマイクロプラスチックになってしまったら、
人間の生活に入りこんで、人間の体内にとりこまれてしまうことになります。

海洋プラスチックの専門家である磯辺篤彦九州大学教授は、
海洋に流出する前のペットボトル1本(30グラム前後)を拾うということは、
海面1平方キロメートルに散らばっている30万個のマイクロプラスチックを回収したのと同じか、それ以上の効果がある。
と言っています。
これを知ったら、道路や河川で見かけたペットボトルやビニール袋は放置できなくなりそうですよね。

5.具体的な行動

最後に・・・、
海に流出する前のプラスチックを拾い上げるための備えを
2点ご紹介します。

1点目、
通勤・通学用カバンには、
ごみ拾い用の使い捨て手袋と
ビニール袋をカバンに入れておきましょう。
そして、駅などのごみ箱の場所を記憶しておきましょう。

そうすれば、気になったごみを拾うハードルはぐんと下がります。
まず、カバンに入れましょう。

2点目、
河川のごみ拾い用のツールをもって、海に流出する直前のごみを拾いましょう。
そしてこの活動を普及しましょう。

この河川のごみ拾い用のツールについては、私がハンドメイドで作ったものですが、
かなり試行錯誤で改良したものです(笑)。別途情報発信したいと思っています。

コメント

  1. […] 海洋プラスチックの専門家である磯辺篤彦九州大学教授は、海洋に流出する前のペットボトル1本(30グラム前後)を拾うということは、海面1平方キロメートルに散らばっている30万個のマイクロプラスチックを回収したのと同じか、それ以上の効果がある。と言っています。 詳細は下記記事参照 https://syaka-mon.com/2019/08/24/mp/ […]

  2. […] 海洋プラスチックの専門家である磯辺篤彦九州大学教授は、海洋に流出する前のペットボトル1本(30グラム前後)を拾うということは、海面1平方キロメートルに散らばっている30万個のマイクロプラスチックを回収したのと同じか、それ以上の効果がある。と言っています。 詳細は下記記事参照マイクロプラスチックから環境を守る […]

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