1.認知症への共生と予防
認知症への取組みは、「予防」と「共生」があり、それぞれの位置づけは以下のようになっています。
ざっくりだが、認知症になる前の対処が「予防」で、 認知症になった後の対処が「共生」です。
このうち、「共生」については、行政や介護事業者などがすでに取組んでいるので、まだ対策が充分なされていない「予防」について、私たちができることを考えていきます。
![](http://syaka-mon.com/wp-content/uploads/2019/08/予防と共生-1.jpg)
予防について、今回のポイントは2つです。
①認知症予防に必要なことは何か(→2章)
②家族の支援が必要である (→3章)
2.認知症予防に必要なことは何か
これは、公益財団法人長寿科学振興財団が公表している「認知症予防の3つのポイント」です。
① 運動をおこなう
② 食事に気をつける
③ 社会的な活動に参加する
これが予防に必要なことです。
これを高齢者本人だけでなく、その家族が理解する必要があります。
3.家族の支援が必要
そんなの知っている、という方もいると思いますが、知っているだけでは不充分なのです。
これは大事なことですが、予防は本人だけではできません。予防運動のDVDを渡して「やっといてね」「言ってたでしょ」では全然ダメです。絶対にダメです。
なぜなら・・・
●本人は認知症になるとは思わない
●予防のために何をして良いかわからない
●わかっても実行できない
●実行しても継続できない
・・・だから、家族の支援が必要なのです。
補足1.家族が支援するためには・・・
とは言っても、 現代は、子どもは社会人になって、家庭をもって、 親(高齢者)と別居しているのが当たり前の時代なので、 1年に何回かしか会わなかったりする人もいるのではないでしょうか?
そのような方は、親が認知症になるリスクが高いといえます。
たとえば・・・、
ある年のお正月に帰省して「何かもの忘れが多くなってない?」
その年のお盆に帰省して「前よりひどくなってない?」
翌年のお正月に帰省して「病院行った方がいいよ」
その年のお盆に「まだ病院行ってないの?」
・・・こうしてずるずると数年が経過し、気づいたらもうかなり進行しているということになりかねません。
このような事態を避けるために、 親と疎遠になっていると思う方は、是非次のことに取組んでいただきたいです。
●週に数回は連絡する
(兄弟姉妹がいれば曜日で分担する)
●会話を定型化しておくとカンタン
(今日のお昼ご飯は何食べた?どこか出かけた?
など記憶を問う会話がベター)
●連絡をルーティン化することで継続する
(スマホの曜日スケジュールにセットして自分にリマインドする)
まずやってみることが大事です。
「元気?」だけでも良いんです。
1分だけでも良いんです。
補足2.連絡をとるためのツールとして
これは、コミュニケーションの効率を上げるために、実際に私がやったことですが、
●格安スマホで大きめの画面のスマホを渡す
●LINE通話をやる
●可能ならLINEメッセージにトライする
といった方法がおすすめです。(LINEメッセージはさすがに難しいようですが、通話はなんとかできるようになりました)
スマホやタブレットを利用することが頭の体操になるし、コミュニケーションがとり易くなります。
格安スマホについていろいろ調べましたが、主目的がLINEの利用だったので、LINEモバイルが一番お得でした。
コメント
[…] 家族がサポートする方法については、 以前のブログで述べているので、是非そちらをご覧ください。 http://syaka-mon.com/2019/08/04/ninchi-2/ […]